2009.01.02    「東間と東雅」   荒井 久
 
 
東間と東雅
なんで両方とも東が付くのだろう。
東間は蕎麦打ち、東雅は喫茶店だ。

両方とも南軽井沢の信号の近くにある。

年の瀬も押し迫った30日のことだ。
東間は店を閉じていた。
冬は休みかな、とも思った。
そこで、東間の弟さんの店「然」へ。
なんと東間の主人はそこにいた。
「今日、東間は夜から」ということだった。

もり蕎麦を頼んだのだが。
下仁田ネギのてんぷらをサービスしてくれた。
蕎麦は、神田藪蕎麦に似ている。
美味しい。

帰りに、東雅に顔を出してみた。
東雅は然と東間の間にある。
よく行っていたのは10年以上も前のことだ。
店を閉めてから、もうかなり経つ。
なんだか気になって仕方なかった。

出てきたのは奥様。
主人は先月亡くなりました。
97歳でしたから、老衰ですね。

そうでしたか。
珈琲も美味しかったけど。
よく囲碁も打っていただきました。

「そうでしたか」と奥様。
僕のことは忘れてしまっていたみたいだった。
珈琲飲みながら、あんなに話したのに。

入り口の看板はまだ残っていた。
ご主人の名は本郷勇さんだったと思い出した。

プリンスホテルの監査役だった本郷さん。
お元気だった頃、堤さんの悪巧みをたくさん聞いた。

帰り道はちょっぴり寂しかった。

 
        
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