2005.11.03    「自筆による文字のぬくもり」   荒井 久
 
 
東京・青山の骨董通り真ん中辺の路地を南側にちょっと入ったところに「書斎館」という面白い店がある。

文化の日の今日、お昼頃から3時間近くもそこにお邪魔した。実は僕の人生Version5.0(20050911を参照)の記念に万年筆をいただくことになり、自ら品定めに行ったのだった。

このお店、「Pen Boutique」の名の通り万年筆の専門店なのだが、「Antique Stationery」「Museum Stationery」や「Cafe」も併設されている。ふるーい雑誌なども置いてあり、半日ぐらいは遊べる。コーヒーは美味しい。

まずは「蛍雪時代」昭和37年8月号を懐かしくめくった。たぶん、当時17歳の僕はこれを読んでいたはずだが、定かな記憶はない。

さて、万年筆の品定めにとまずは店内をくまなく見た後、Cafeで購入したムック2冊をしっかりと読んだ。1冊にはドイツの名門、ファーバーカステル(FABER CASTELL)が特集されており気に入った。まあしかし、ちょっとお値段が高い。

店内のスタッフには5万円以内で探していると伝えたところ、いくつか品定めしてくれた。中字用あり、太字用あり。中字用だとお手紙に宛先書きには物足りない。そうかといって太字用だと、今度はシステム手帳に書き込むのに小さな文字が書きにくい。

実は一つだけ5万円を超えたのも紹介してくれた。それが、ムックで気になっていたファーバーカステル。胴体部分は堅い木製である(写真)。木部はアフリカ原産ののグラナディラ、ブラジル東部原産のペリナンブコ、インド・セイロン原産のエボニー(黒檀)の3種類がある。

書き味も抜群。中字と太字の中間の太さも気にいった。あとは値段(7万3500円)だけだが、もう手に入れた気分で帰宅した。

「自筆による文字のぬくもり」が気になりだした今日この頃だ。

 
      
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