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42.195キロを走るなんて。 人間にとって、今でも信じられない過酷なスポーツだと思う。
私が米国ボストンに留学した1981年。 その年の4月にボストンマラソンがあった。
まだ、何もかも珍しく。 私は、ボストンマラソンのゴールから1キロ手前で、ゴールする選手を見に行った。
しばらく待つうち。 遠く向こうから一番で走ってくる選手が見えた。
その選手の胸に付けられたマークは、白地の真ん中に丸い赤。 それが次第に大きくなってきて。
しっかりと顔が見えてきた。 若き瀬古利彦選手だった。 「頑張れ、頑張れ、頑張れ!」 私は嬉しくて嬉しくて、そう声を張り上げた。
周囲の米国人はこの時。 「You can do it!」「You can do it!」 そう言って応援してくれていた。 それが「頑張れ!」の英訳だった。 私の胸も熱くなった。
「You can do it!」 私はあれ以来、この言葉が忘れられなくなった。
もしも私がこの言葉をいただいたなら。 こう応えたい。 「Yes, I can!」
それが大事だと思う。
-------------------------- 「私」は僕ではない。 昨夜、「まごころフォーラム」でゲストスピーカーの竹中平蔵慶応大学教授だ。 小泉内閣の中核で、総務大臣、優勢民営化担当大臣などを歴任した。
本論のスピーチも素晴らしかったが。 最後の、瀬古選手のエピソードにも感激した。
それにしても、竹中先生。 とても小柄だった。
きっと。 体内に「なにくそ」の精神が宿り。 体中はハートそのもの。 そんな気がした。
本論の素晴らしい話は、追々書きたい。
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