2005.03.01    無気力に保守化する若者   荒井 久
 
 
今もっとも話題の「ホリエモン」に起業間もない頃、何度か取材した経験がある。年上の連中ができないことを僕はできる、という思いが当時からあったのだろう。実は「説明べたで生意気」というのが印象だった。

だが、一躍話題の人になって、日曜日10時からの「サンデープロジェクト」に3週間連続生出演など、あちこちに引っ張られるようになって、すっかり説明も上手くなったように思う。有名評論家やジャーナリストが、どう見ても議論に負けている。

ホリエモンの合理性、活力に皆、歯が立たないでいるように見受けられる。大の大人が束になってもホリエモンに議論で勝てていない。

ところが先日のテレビ朝日の調査で面白いことが判明した。すでにほとんどの方はご存知と思うが、ホリエモン支持者は10代、20代ではなく、50代が飛びぬけて多かった。多くの人たちの予想とは違っていた。

これは何を意味するのだろうか。この日本を常に改革、改善していきたいという50代の人たちの想いが込められているように思う。筆者もホリエモンのやり方がすべていいとは思わないが、少なくとも50代は彼の革新性に拍手しているのではないだろうか。

一方で気になるのは、10代、20代の若者の保守化だ。「伝統を守る」「基礎を磨く」といった確固たる自信を持つ保守なら歓迎だが、どうもそうとは思えない。

目標も目的もなく、無気力に保守化する若者が増えてはいないだろうか。


 
   
  ご意見ご感想はこちらまで。  
  <<back  


Copyright 2002-2006 SoRiQ Inc.All Rights Reserved